自殺の危険因子としては一般に、愛する身内などを亡くしたという喪失体験などがあげられていますが、最も重要なのは自殺未遂歴です。
狂言自殺という言葉がありますが、自殺未遂を軽くみることは非常に危険です。
自殺を一度でも図った人は、再び将来も繰り返し、最後には命を落とす危険性が非常に高く、自殺未遂者の約10%は同じ行為を繰り返し死に至るといわれています。
特に、高齢者の場合においては、自殺未遂者の約25%が最終的に既遂に至るという報告があります。
若年者の自殺行為は、救いを求める心の叫びという面が強いとされていますが、高齢者の場合は、ひとたび自殺行為に及んだときに死に直結する危険が非常に高いといえます。
さらに、自殺の手段が客観的に死に結びつかないような場合でも、軽視はできません。
そのときは死に至らなくても、適切な治療を受けなければ、再び同様の自殺行為を繰り返し、実際に自殺してしまう危険が高いことを認識すべきです。
重要なことは、本人が自らの行為が、どのような結果に結びつくと考えていたかという点です。